小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>の概要や補助率、申請方法をご紹介

小規模事業者が、経営計画および補助事業計画に基づいて取り組む販路開拓や、業務の効率化に係る費用の一部を補助してくれる「小規模事業者持続化補助金」。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と事業の継続を両立するための取り組みを支援してくれる、<低感染リスク型ビジネス枠>の公募が令和3年4月16日(金)から開始されました。

今回は、小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>について、制度の概要や補助率、申請方法などをご紹介します。

1. 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>とは?

小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>では、小規模事業者が、感染防止対策のための対人接触機会の減少と事業継続を両立させ、ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等に取り組む場合に、かかった経費の一部を補助してくれる制度です。

補助率は、3/4、上限額は100万円とされています。対象となる経費のうち、感染防止対策費については、補助金総額の1/4(最大25万円)を上限に補助対象経費に計上することが可能です。

1-2.対象事業者

<低感染リスク型ビジネス枠>の対象となる事業者は、公募要領に定める要件を満たす、日本国内に所在する小規模事業者(個人、又は日本国内に本店を有する法人)等とされています。

小規模事業者については、商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律(小規模事業者支援法)に基づいて、業種ごとに従業員数で判断されます。

また、補助対象となりうる者については、会社及び会社に準ずる営利法人(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合・協業組合)、個人事業主(商工業者であること)、一定の要件を満たした特定非営利活動法人が含まれます。

次に、どのような事業が補助の対象となるのかについてみていきましょう。

2. 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>補助対象事業は?


 <低感染リスク型ビジネス枠>の補助対象となる事業は、新型コロナウイルスの感染拡大防止と事業の継続を両立させるための、対人接触機会の減少に資する前向きな投資を行う事業が対象とされています。

例えば、店舗販売のみのお店がインターネットでの受注・販売を開始するために係る費用や、テイクアウトを行っていないお店がテイクアウト専用の商品を開発するための費用などが対象となります。

ポストコロナを踏まえた新たなサービスや生産プロセスの導入に係る経費というところがポイントです。

2-1.補助率と対象経費

<低感染リスク型ビジネス枠>の補助率と上限金額は、次の通りです。

補助率:3/4
上限額:100万円

2-1-1.補助対象となる経費

<低感染リスク型ビジネス枠>の対象となる経費には、つぎの⑮項目が挙げられています。

①機械装置等費
②広報費
③展示会等出展費(オンラインによる展示会等に限る)
④開発費
⑤資料購入費
⑥雑役務費
⑦借料
⑧専門家謝金
⑨設備処分費
⑩委託費
⑪外注費
⑫感染防止対策費

このうち、⑫の感染防止対策費については、補助金総額の1/4(最大 25 万円)が上限と定められています。
ただし、緊急事態宣言の再発令による特別措置を適用する事業者(※1)は、補助金総額の1/2(最大 50 万円)に上限が引き上げられます。(補助上限額100万円に上乗せして交付されるものではありません)。また、感染防止対策費のみを補助対象経費として申請はできないことになっています。
 

MEMO

※1緊急事態宣言の再発令による特別措置を適用する事業者とは、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業または不要不急の外出・移動の自粛で、特に大きな影響を受け、2021年1月から同年3月までの期間のいずれかの月の月間事業収入が2019年又は2020年の同月と比較して30%以上減少した事業者のことを指します。

 
上で挙げた対象となる経費は、次の5つの条件をすべて満たすものでなければ、対象経費として認められません。
 

  • 補助対象経費の全額が対人接触機会の減少に資する取組であること(⑫を除く)
  • 使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
  • 原則、交付決定日以降に発生し対象期間中に支払が完了した経費 
  • 証拠資料等によって支払金額が確認できる経費
  • 申請する補助対象経費については具体的かつ数量等が明確になっていること

(出典:令和2年度第3次補正予算 小規模事業者持続化補助金 <低感染リスク型ビジネス枠> 公募要領 p.9)

 
なお、<低感染リスク型ビジネス枠>には特例が設けられており、2021年1月8日以降に発生した経費を遡って補助対象経費として申請することが可能です。ただし、 交付決定前に補助事業が完了するなど、補助事業実施期間中に事業が終わらない場合は補助金を受け取ることはできませんので注意しましょう。

以上が、<低感染リスク型ビジネス枠>の補助率、対象となる経費の種類です。次に、申請方法について確認しておきましょう。

3.小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>申請方法は?


<低感染リスク型ビジネス枠>の申請については、補助金申請システム(Jグランツ)による電子申請でのみ受け付けとされています。
 
Jグランツを利用するにはGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。現在、3~4週間ほど時間がかかるようですので、補助金の申請を考えている場合は、早めに利用登録を行いましょう。 
また、<低感染リスク型ビジネス枠>の応募申請を行う事業者に限っては、早期の発行が可能な「暫定GビズIDプライムアカウント」での申請も可能とされています。暫定アカウントの発行や留意点については、補助金事務局ホームページの「GビズIDプライムアカウントを用いた申請に関する変更点について」、「【FAQ】暫定GビズID プライムアカウントの発行の措置について」を確認しましょう。

3-1.申請に必要な書類

<低感染リスク型ビジネス枠>の申請には、次の書類が必要とされています。

<全事業者>

  • 経営計画及び補助事業計画(様式1)
  • 宣誓・同意書(様式2-1)

※緊急事態宣言の再発令による特別措置を適用する事業者については、「宣誓・同意書(緊急事 態宣言の再発令による特別措置適用者)」(様式2-2)を提出する必要があります。この場合、宣誓・同意書(様式2-1)の提出は不要。
 
<個人事業主の場合>

  • 税務署の収受日付印のある直近の確定申告書または、所得税青色申告決算書

※確定申告を e-Tax により、電子申告した場合は、「メール詳細(受信通知)」を印刷したものを併せて提出。
※収受日付印がない場合には、税務署が発行する納税証明書(その2:所得金額の証明書)を併せて提出(コピー不可)。
※決算期を一度も迎えていない場合のみ、申請時の段階で開業していることが分かる開業届。
 
<法人の場合>

  • 貸借対照表及び損益計算書(直近1期分)

※決算期を一度も迎えていない場合は不要。
※損益計算書がない場合は、確定申告書を提出。
 
<特定非営利活動法人の場合>

  • 貸借対照表及び活動計算書(直近1期分)
  • 現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書
  • 法人税確定申告書

※決算期を一度も迎えていない場合は、代わりに公益法人等収益事業開始申告書を提出。

以上が、<低感染リスク型ビジネス枠>の申請時に必要な添付書類です。
全事業者に共通している「経営計画・補助事業計画」について、自社だけで作成するのが難しい場合には、商工会・商工会議所と相談して、助言・指導を得ながら作成することも可能です。

3-2.申請締め切り

<低感染リスク型ビジネス枠>の令和3年度の公募スケジュールは、次の日程で予定されています。(2021年4月時点)

第1回:2021年 5月12日(水)
第2回:2021年 7月 7日(水)
第3回:2021年 9月 8日(水)
第4回:2021年11月10日(水)
第5回:2022年 1月12日(水)
第6回:2022年 3月 9日(水)

受付締切時間は、いずれも17時です。これらの日程はあくまで予定ですので、変更される場合もあります。最新の日程を補助金ホームページ上で確認するようにしましょう。

また、上記締め切り日前には、申請が混みあうと予想されますので、余裕をもって申請するようにしたいですね。

申請後の流れについて、簡単に確認しておきましょう。

  1. Jグランツでの申請
  2. 申請受付の締め切り後に補助金事務局及び有識者等による審査
  3. 採択された場合には、補助金事務局から採択通知を送付
  4. 採択結果の公表までには、数か月かかる場合があります。

  5. 補助金事務局から採択者に対して交付決定通知を通知
  6. 特例を除き、交付決定通知後に経費の発注・契約・支出を行います。

  7. 補助事業の実施
  8.  補助事業実施期間までに事業を完了。

  9. 実績報告書の提出
  10.  定められた期日までに補助事業内容と支出内容の分かる関係書類を取りまとめた実績報告書を補助金事務局に提出します。

  11. 補助金事務局による実績報告書の確認、補助金額の確定。補助金額の確定通知を発出
  12. 補助金の請求書を事務局に提出
  13. 補助金の受け取り

    4.まとめ

    今回は、小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>について、概要や補助金、申請方法についてご紹介しました。

    新型コロナウイルスの影響が収まらない中、感染防止対策と事業の継続の両立を支援してくれるのは助かりますね。審査には少し時間がかかってしまうようですが、要件を満たしてれば、申請できます。また、特例として遡及申請も認められていますので、既に行ってしまった設備投資などについても、条件に当てはまる場合には、申請を検討してみてはいかがでしょうか。

    今回の記事が参考になれば幸いです。