生命保険に入るその前に!知っておきたい基礎知識をまとめてみました。

生命保険

なんとなく、

「入ったおいたほうがよいかな?」

というくらいの感覚で契約しがちな生命保険。

家族や友人、職場の人に促されて、あまり深く考えずに保険に申し込んだ経験がある方も多いのではないでしょうか?

確かに、万が一のリスクのために保険に入っておくのは大切なこと。

しかし、長期間かけて保険料を支払っていく以上、しっかりと保険を検討することが重要になります。

今回は、保険の種類から検討の仕方まで、生命保険の基礎をお伝えします。
 
 

1.そもそもあなたが生命保険に入る目的は?

 
生命保険は、日常で起こり得る病気・ケガ・死亡による経済的な負担や損失などのリスクに備えるためのものです。

多くの保険会社から多種多様な商品が販売されていますが、ただ人に勧められるがままに加入してしまった場合、万が一の時に必要な保障が受けられなかったり、無駄な保障ばかりの保険に入ってしまう…なんていうことも。

そんな事態を避けるためにも、まずは生命保険に入る目的をしっかり整理することが大切です。

たとえば…

①死亡保障を準備したい
②入院費や医療費を準備したい
③子どもの学資金や結婚資金を準備したい
④老後の生活資金を準備したい
⑤葬儀費用を準備したい
⑥介護資金を準備したい
⑦住宅資金を準備したい
⑧貯蓄をしたい

など、生命保険に入る目的は、年齢や性別、家族構成、職業、収入によって様々。

ぜひ、時間をとってあなたにとっての生命保険を目的を明確にしてみましょう。

自分に合う、納得した保険選びはそこから始まります。

 
 

2.生命保険の基本形

 
生命保険の基礎知識

 
ここからは、生命保険の基本形をご紹介します。

たくさんの種類があり、複雑なように思える生命保険ですが、実は、基本的には3種類の保険の組み合わせによって構成されています。

それぞれ、「満期(保険契約が切れる日)があるかどうか」「満期時に保険金が支払われるかどうか」で分けることができます。

それでは、一つずつご説明しますね。
 
 

①定期保険

 
「定期保険」は「満期」があり、「満期保険金」も「解約返戻金」もない保険です。
つまり、「保険料が一番安く、契約期間も短めだが、支払った保険料は返ってこない保険」ということです。

加入期間は短めのものが多く、保険料も他の2種類に比べると割安です。
期間は5~10年ほどの短い期間のものが多数のため、「子供が成人するまでの間だけ保障したい」など、将来的に保険の見直しを考えている場合などに適しています。

契約は自動更新のものが一般的で、更新のたびに保険料が上昇していきます。
安いものでは月々約700円から、死亡・後遺症時に300~600万円の保障が受けられるものもあります。

以上の特徴から、「保険料を安く済ませたい」「保障を受けたい期間が決まっている」という方におすすめ。

ですが、基本的に「掛け捨て」で支払った保険料は返ってこないことに注意しましょう。

また、定期保険の中には、たとえば子どもたちが独立し、もう大きな保障は必要ないという場合、
保障額が毎年、一定の割合で減っていく「逓減型(ていげんがた)」と、給与と同じように毎月決まった保障額が○年間支払われるといった「年金型」もあります。
 
 

②終身保険

 
「終身保険」には「満期」がなく、保障が一生涯続く(何歳になっても死亡時には保険金が支払われる)ので、「満期保険金」はありません。
保険料も割高になります。

解約保険金」があるため、途中解約すれば支払った保険料の一部が戻ってきますが、基本的には払い込みを終えていない状態で解約すると、解約返戻金は今まで払った保険料を下回ります。

逆に支払いを終えると、解約返戻金は年々増え続けるので、資産運用としての側面も持つ保険と言えます。
そのため、学資金や老後の準備金として契約する人も多い保険です。

つまり、「保険料が割高だが、死亡するまで保障期間が続き、支払った保険料は解約によって返ってくる保険」と言えるでしょう。

保険料を一度に払い込むもの、年や月ごとに支払うもの、生涯払い続けるものの3種類があり、後者ほど保険料が安くなる傾向があります。
安いものでは月々約1200円から、死亡・後遺症時に100万円の保障が受けられるもの出ています。

「10年以上の長期間、保険契約をする見込みがある」「保障も受けながら、資産運用をしたい」方におすすめですが、中途解約すると解約返戻金が減るため、保険の切り替えがしづらいことに注意が必要です。
 
 

③養老保険

 
「養老保険」には「満期」がありますが、保険期間の満了時には「満期保険金を受け取れる」ので、貯蓄性の高い保険といえます。

たとえば、30歳男性が500万円の養老保険(60歳満期)に加入している場合は、仮に45歳で死亡した場合も60歳まで生きていた場合も500万円を受け取ることができるのです。

その代わり保険料は割高になります。

何年後にいくら貯めたいかという目標から、保険期間と満期保険金額を設定することで保険料が自動的に決まるため、計画的に資金を準備するのにも用いられています。

ただし、死亡保険金と満期金の違う、特殊な養老保険もあるので、金額はしっかり確認しましょう。

 


 

それでは、生命保険の基本形の3つを押さえたところで、次に様々な生命保険の種類についても見ていきましょう。

ここでは、大きく次の4つに分けてご紹介しますね。

①人が亡くなった時のための保険
②病気やケガのための保険
③介護のための保険
④貯蓄のための保険

 
 

3.生命保険の種類

保険 種類

①人が亡くなった時のための保険

 

1-1.定期死亡保険

 
定期死亡保険は、一定期間だけ保障があり、死亡したときや保険会社が定める高度障害状態になったときに保険金が受け取れます。

通常、満期保険金はなく、保険料は掛け捨てです。
その分保険料は割安になっています。

メリットは、子どもが小さい時期や教育費がかかる時期などに、安い保険料で大きな保障を得られる点です。

「とにかく今、厚い保障が欲しい!」「家族が増えて家計が…」という場合、必要な時期に保障を絞って負担を軽減することができます。

ただし、保険期間は一生涯ではないことに注意しましょう。
また、保険期間が自動更新される商品が多く、保険金額を同額のまま更新すると一般的に保険料が上がってしまいます。

定期死亡保険は、その時点での必要な保障額を確認してから加入することが大切です。
 
 

1-2.終身死亡保険

 
終身死亡保険は、一生涯にわたって保障があり、死亡したときや保険会社が定める高度障害状態になったときに保険金が受け取れます。
満期保険金はありませんが、途中で解約したときには解約返戻金(かいやくへんれいきん)があります。

商品によっては、長期間加入すると解約返戻金が支払保険料の総額を上回ることもあり、貯蓄性が高いのが特徴。
「何歳であろうと、万が一の保障が欲しい」という方におすすめです。

人はいつか必ず亡くなるので、例外を除き、保険料が掛け捨てになることはありません。
ただし、その分定期保険よりも保険料は高めになります。

さらに注意したいのは、短期解約の場合はペナルティがあること。
保障が不要になったら解約できますが、短期で解約するほど払い戻し金額が少なくなります。
 
 

1-3.定期保険特約つき終身保険

 
定期保険特約つき終身保険は、終身保険と定期保険を組み合わせたものです。

例えば、子供の養育費等で大きな保障が必要な時期だけ、定期死亡保険特約で保障を厚くし、その時期が過ぎても終身死亡保険で長く保障を得ることが可能です。

一契約で一生保障しつつ、必要な年齢では保障を厚くすることが可能な上、手続きも一契約分なので、「複数の保険に入るのは煩わしい」という方におすすめです。

しかし、主契約である終身死亡保険を解約すると、同時に定期保険特約も消えてしまうため、柔軟な見直しには向かないものもあることを留意しておきましょう。
 
 

1-4.収入保障保険

 
収入保障保険は、基本的な仕組みは定期死亡保険と同じですが、死亡保険金を「年金形式」で受け取れるという特徴があります。

例えば、「60歳まで毎月10万円ずつ受け取り」というように、分割で受け取ることができるのです。

受取期間は契約時に決めるので、何もなければ時間の経過とともに死亡時の受取総額が減っていきますが、その分保険料は定期保険よりもさらに安くなっています。

受取期間の最後のほうで死亡すると受取総額が少なくなるので、通常、受け取りの最低保証期間(2年か5年が多い)があります。

定期的に保険金が受け取れ、生活費の補てんになるため、「お給料のように受け取りたい!」「資金の管理が苦手」という方におすすめ。

しかし、葬儀代、ご遺族の住み替え費用、子供の入学金といった一時的な支出を賄うのは難しいので、まとまった費用の準備には向きません。
 
 

②病気やケガのための保険

 

2-1.定期医療保険

 
医療保険とは、病気やケガで入院・通院・手術等をしたら、所定の給付金が受け取れる保険を言います。

入院・通院の場合はそれぞれかかった日数分、手術の場合は1回につきまとまった給付金を受け取れるというものが多く存在します。

医療保険の中でも保障される期間が○年、○歳まで、というように定められている定期医療保険は、一定期間だけ病気やケガの保障が得られるものです。

保障期間が満了すると保険料支払いも保障もなくなる、または保障満了時の年齢の保険料で契約が更新されます。
例えば貯蓄が不十分なうちだけ保障してほしい、開業してから軌道に乗るまでしばらくの間は収入減に備えたいなど、特定の期間内にのみ保障が欲しい時におすすめです。
 
 

2-2-.終身医療保険

 
終身医療保険は、病気やケガで入院・通院・手術をしたら所定の給付金が受け取れることは定期医療保険と一緒ですが、こちらは保障を得られる期間が一生涯となります。

長寿化に対応した商品で、高齢になって収入減と同時に病気やケガのリスクが増加する場合にも契約切れになることなく保障されます。

ちなみに同じ年齢、同じ保障金額で定期タイプ・終身タイプを比べた場合には、定期タイプの方が保険料は安い傾向にあります。

特定の病気(生活習慣病、三大疾病、女性特有の病気等)にかかった場合には、入院や手術の給付が上乗せされる医療保険もあります。
 
 

2-3.がん保険

 
がん保険は、がんになってしまったときに給付金が受け取ることができます。

がん診断給付金がん入院給付金がん手術給付金がん通院給付金の4つが主な保障内容です。

何といっても、最初にがんと診断確定されたときに、100万円や200万円などのまとまったお金(がん診断給付金)を受け取ることができるのがメリットです。

がん入院給付金の1入院あたりの支払日数、通算の支払日数とも通常無制限で、これは医療保険とは異なります。

がんが再発した場合に、がん診断給付金が再度支払われる商品も。

なお、一般的に、契約日から3か月はがんと診断されても給付金は支払われません。
加えて、通常のがんと上皮内がんでは、一般的に保障内容が異なる点にも注意しましょう。
 
 

2-4.所得補償保険・就業不能保険

 
所得補償保険・就業不能保険は、病気やケガが原因で働けなくなった時に、治癒するまでの一定期間「本当は就業により得られるはずだった所得」をカバーする保険です。

加入には働いていることが条件となり、一月あたりの給付金額も平均所得に比べて高く設定することはできません。

収入保障保険と似ている名称でややこしいですが、収入保障保険は被保険者が亡くなった時、所得補償保険は病気やケガで「働けなくなった時」に給付があります。
 
 

③介護のための保険

 
介護保険とは、介護が必要な高齢者の治療や介護などにかかる費用を補償する保険です。

公的機関が運営するものと民間会社が運営するものに分けられ、各保険会社によって保険料や補償の内容、介護認定の基準が設けられています。

寝たきりの方や認知症、脳血管疾患といった老化が原因とされる病気などで万が一の要介護者になっても慌てないよう、加入を検討しているなら、40歳前後には入っておくことをおすすめします。
 
 

④貯蓄のための保険

 

4-1.学資保険・子ども保険

 
学資保険は、子どもの教育資金を計画的に準備し、貯めるためのものです。

親が死亡したときは、以降の保険料払込が免除されるのが特徴です。

中学や高校、大学進学時に給付金を受け取る、あるいは満期時に一括で受け取ることもできます。

「毎月定期的に教育費を積み立てるのは面倒」という方におすすめです。

子どもが17歳、18歳までなど長期にわたって保険料を支払いますが、通常、給付金の受取総額が支払保険料の総額を上回ることが多いため、終身保険同様、貯蓄性が高いといわれています。

商品により異なりますが、返戻率は100%~110%くらいのケースが多いです。

ただし、子どもの保障として特約をつけると、返戻率が下がってしまうので注意しましょう。
また、預貯金より流動性が低く、受験時期や進路希望等で、お金のかかる時期が変わった時、保険だけでは対応しにくい点に注意が必要です。
 
 

4-2.個人年金保険

 
個人年金保険は、老後の公的年金で足りない部分を補い、自分で年金を準備するための保険です。

一定の年齢に達したら年金を受け取ることができ、受け取りパターンは、確定年金や保証期間付終身年金などから選べます。

長期にわたって保険料を支払うことが多いですが、通常、年金の受取総額は支払保険料の総額を上回ります。
保険料は一定の要件を満たすと「個人年金保険料控除」の対象となり、節税効果も。

ただし、超低金利が長引いており、保険会社の多くが個人年金保険の予定利率を引き下げているため、商品の魅力度は相対的に低下しています。
加えて、毎月の年金額は定額のため、将来のインフレに弱い点にも注意しましょう。
 
 

4-3.養老保険

 
養老保険とは、満期まで生存していれば満期金が、満期までになくなった場合には満期金と同額の死亡保険金が受け取れます。
その名のとおり、満期以降に必要な資金の準備をしながら万が一のときはまとまったお金を受け取ることができます。

受取金額が決まっており、将来のマネープランを立てやすく、かつ万が一の時も使えます。

「いくら受け取れるかはっきりさせたい!」方にはおすすめですが、一般的に保険料が高くなりがちなため、十分な死亡保障を用意するのは難しいという点に注意してください。
 
 

まとめ

 
いかがでしたか?
複雑で難しい印象を抱きがちな生命保険も、ポイントを整理して見てみると意外とシンプルなのです。

納得した保険選びをするためには、何よりもまず「自分が保険に入る目的」と「保険の種類」を具体的に把握することが大切。

数多くの保険の中から、本当に自分に合った保険を必要な分だけ契約することができるように、「自分」と「保険」をしっかり理解するようにしましょう。