「平成30年7月豪雨」にて被災された方に【被災者支援に関する各種制度について】

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被災者支援に関する各種制度については、自治体をはじめ各行政機関のHPにてその情報を確認できます。

なかでも、内閣府HP「防災情報のページ「被災者支援」」に、その制度全体の概要が掲載されています。

http://www.bousai.go.jp/taisaku/hisaisyagyousei/index.html

しかし、資料を読むどころでない、という人も多々いらっしゃると思います。

そのような方のために、その内容をできるだけわかりやすくまとめてみました。

ご自身のケースにあてはまるものを見つけていただき、よりスムーズな施策活用への一助となれば幸いです。
 
 

目次

1.経済・生活面の支援

 

(1)当面の生活資金や生活再建の資金が必要

 

①被災者生活再建支援制度【給付】

 
災害により居住する住宅が全壊するなど、生活基盤に著しい被害を受けた世帯に対して支援金が支給されます。
 
 

②災害援護資金【貸付(融資)】

 
災害により負傷又は住居、家財の損害を受けた方に対して、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、生活の再建に必要な資金を貸し付ける制度です。
 
 

③生活福祉資金貸付制度による貸付(緊急小口資金・福祉費(災害援護資金))【貸付(融資)】

 
●生活福祉資金は、金融機関等からの借入が困難な低所得世帯、障害者や高齢者のいる世帯に対して、経済的な自立と生活の安定を図ることために必要な経費を貸し付けるものです。

●生活福祉資金には、「緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合の少額の費用(緊急小口資金)」や「災害を受けたことにより臨時に必要となる費用(福祉費(災害援護費))」についての貸付があります。
 
 

④母子父子寡婦福祉資金貸付金【貸付(融資)】

 
母子父子寡婦福祉資金とは、母子家庭や父子家庭、寡婦を対象に、経済的な自立と生活の安定を図るために必要な経費を貸し付けるものですが、災害により被災した母子家庭及び父子家庭並びに寡婦に対しては、償還金の支払猶予などの特別措置を講じます。
 
 

⑤年金担保貸付【貸付(融資)】

 
国民年金、厚生年金保険、労災年金を担保に、保健・医療や住宅改修資金などを融資するものです。
 
 

(2)税金や保険料などの軽減や支払の猶予をしてほしい

 

①地方税の特別措置【減免・猶予(延長・金利の引き下げ含む)】

 

「地方税の減免」

災害により被害を受けた場合、被災納税者の地方税(個人住民税、固定資産税、自動車税など)について、一部軽減又は免除を受けることができます。
 

「徴収の猶予」

災害により被害を受けた場合、被災納税者の地方税について、その徴収の猶予を受けることができます。
 

「期限の延長」

災害により申告・納付等を期限までにできない方は、その期限が延長されます。これには、 都道府県・市町村が条例で一律に期限を延長している場合には手続きは必要ありません。詳しくは、お住まいの都道府県・市町村にお問い合わせください。
 

②国税の特別措置【減免・猶予(延長・金利の引き下げ含む)】

 

「申告などの期限の延長」

災害などの理由により申告、納付などをその期限までにできない場合、その理由のやんだ日から2か月以内の範囲でその期限が延長されます。これには、地域指定による場合と個別指定による場合とがあります。
 

「納税の猶予」

災害により被害を受けた場合、税務署長に申請をすることにより、納税の猶予を受けることができます。
 

「予定納税の減額」

所得税の予定納税をされる方が災害により損失を受けた場合、税務署長に申請をすることにより、災害が発生した後に納期限の到来する予定納税について、減額を受けることができます。
 

「給与所得者の源泉所得税及び復興特別所得税の徴収猶予など」

災害により住宅や家財などに損害を受けた場合、給与所得者が税務署長に申請(一定のものについてはその支払者を経由して税務署長に申請)をすることにより、所得金額の見積額に応じて、源泉所得税及び復興特別所得税の徴収猶予や還付を受けることができます。
 

「所得税の軽減」

災害により住宅や家財などに損害を受けた場合、確定申告で、1.所得税法に定める雑損控除の方法、2.災害減免法に定める税金の軽減免除による方法のどちらか有利な方法を選ぶことによって、所得税の全部又は一部を軽減することができます。
 

③医療保険、介護保険の保険料・窓口負担の減免措置等【減免・支払猶予】

 
●医療保険、介護保険の保険料・窓口負担について、減免措置等が講じられます。
 

「国民健康保険及び後期高齢者医療制度の保険料及び窓口負担の減免・支払猶予」

国民健康保険及び後期高齢者医療制度の被保険者について、保険料及び窓口負担の減免・支払猶予措置が講じられる場合があります。
 

「健康保険等の被保険者等の窓口負担の減免」

健康保険等の被保険者等について、窓口負担の減免措置が講じられる場合があります。
 

「介護保険料及び窓口負担の減免」

介護保険料の減免・支払猶予措置や、窓口負担の減免措置が講じられる場合があります。
 

④障害福祉サービス等の利用者負担金の減免【減免】

 
災害等による収入の減少などの特別な理由により、障害福祉サービス等に要する費用を負担することが困難である方に対し、利用者負担額の減免が講じられることがあります。
 
 

⑤被災者(個人、個人事業主)の債務整理支援【減免・猶予(延長・金利の引き下げ含む)、サービス】

 
●住宅ローンを借りている個人の方や、事業に必要な資金を借りている個人事業主の方で、自然災害(注)の影響によって災害前の借入の返済が困難となった方は、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」を利用することにより、破産手続などの法的な手続によらず、債務の免除等を受けられます。

(注)平成27年9月2日以降に災害救助法の適用を受けた自然災害

●ガイドラインによる債務整理のメリットは次のとおりです。

  • 財産の一部を、ローンの支払いに充てずに、手元に残すことができます。
  • 破産等の手続とは異なり、債務整理をしたことは、個人信用情報として登録されないため、その後の新たな借入れに影響が及びません。
  • 国の補助により、弁護士等の「登録支援専門家」による手続支援を無料で受けることができます。

 
 

(3)家族や自身が災害の被害にあった

 

①災害弔慰金【給付】

 
災害により死亡された方のご遺族に対して、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、災害弔慰金が支給されます。
 
 

②災害障害見舞金【給付】

 
災害による負傷、疾病で精神又は身体に著しい障害が出た場合、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、災害障害見舞金を支給されます。
 
 

(4)子供の養育・就学を支援してほしい

 

①教科書等の無償供与(災害救助法)【現物支給】

 
災害救助法に基づく学用品の給付は、災害により学用品を失った児童・生徒に対して、教科書や教材、文房具、通学用品を支給します。
 
 

②小・中学生の就学援助措置【給付・還付】

 
被災により、就学が困難な児童・生徒の保護者を対象に、就学に必要な学用品費、新入学用品費、通学費、校外活動費、学校給食費等を援助します。
 
 

③高等学校授業料等減免措置【減免・猶予】

 
災害による経済的な理由によって授業料等の納付が困難な生徒を対象に、授業料、受講料、入学料及び入学者選抜手数料等の徴収猶予又は減額、免除します。
 
 

④大学等授業料等減免措置【減免・猶予(延長・金利引き下げ含む)】

 
災害により、家計が急変した等の理由により授業料等の納付が困難な学生を対象に、各学校(大学、短期大学、大学院、高等専門学校)において授業料等の減額、免除を行います。
 
 

⑤国の教育ローン【貸付(融資)】

 
入学資金・在学資金等の教育資金を融資するものです。
 
 

⑥ 緊急採用奨学金【貸与】

 
災害等により、家計が急変した学生・生徒に対して、緊急採用奨学金の貸与を実施します。
 
 

⑦児童扶養手当等の特別措置【給付】

 
被災者に対する児童扶養手当・特別児童扶養手当・特別障害者手当・障害児福祉手当について、所得制限の特例措置を講じるものです。
 
 

(5)離職後の生活を支援してほしい

 

①未払賃金立替制度【立替(債権者向け)】

 
●企業倒産により賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、未払賃金の一部を、独立行政法人労働者健康安全機構が事業主に代わって支払います。

●対象となる未払賃金は、労働者が退職した日の6カ月前から立替払請求日の前日までに支払期日が到来している定期賃金と退職手当のうち未払となっているものです(上限有り)。
ボーナスは立替払の対象とはなりません。
また、未払賃金の総額が2万円未満の場合も対象とはなりません。
 
 

②雇用保険の失業等給付【給付】

 
●労働者が失業してその所得の源泉を喪失した場合等に、生活及び雇用の安定並びに就職の促進のために、求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付を一定の要件を満たした方に支給します。

●災害により雇用される事業所が休業することとなったため、一時的な離職又は休業を余儀なくされた方に雇用保険の基本手当を支給する特例措置を実施します。
 
 

(6)法的トラブルの解決方法を知りたい

 

①法的トラブル等に関する情報提供【サービス】

 
全国の日本司法支援センター(法テラス)地方事務所や全国統一窓口である法テラス・サポートダイヤル等において、利用者から面談、電話等によって問い合わせを受け付け、その内容に応じて、法的トラブルの解決に役立つ法制度や適切な窓口を無料で案内します。
 
 

2.住まいの確保・再建のための支援

 

(1)独立行政法人住宅金融支援機構の融資

 

①災害復興住宅融資(建設)【貸付(融資)】

 
●自然災害により被害が生じた住宅の所有者又は居住者で、地方公共団体から「罹災証明書」 を交付されている方が、住宅を建設する場合に受けられる融資です。

●融資が受けられるのは、原則として1戸当たりの住宅部分の床面積が13㎡以上175㎡以下の住宅です。
 
 

②災害復興住宅融資(新築住宅購入、中古住宅の購入)【貸付(融資)】

 
●自然災害により被害が生じた住宅の所有者又は居住者で、地方公共団体から「罹災証明書」 を交付されている方が、新築住宅、リ・ユース住宅(中古住宅)を購入する場合に受けられる融資です。

●融資が受けられるのは、原則として1戸当たりの住宅部分の床面積が50㎡(マンションの場合30㎡)以上175㎡以下の住宅です。
 
 

③災害復興住宅融資(補修)【貸付(融資)】

 
●自然災害により被害が生じた住宅の所有者又は居住者で、地方公共団体から「罹災証明書」 を交付されている方が、住宅を補修する場合に受けられる融資です。

●融資対象となる住宅については、独立行政法人住宅金融支援機構の定める基準を満たすことが必要です。
 
 

④住宅金融支援機構融資の返済方法の変更【減免・猶予(延長・金利の引き下げ含む)】

 
地震、津波、噴火、暴風雨又は洪水により被害を受けたご返済中の被災者(旧住宅金融公庫から融資を受けてご返済中の被災者を含む。)に対して、返済方法を変更することにより被災者を支援するものです。

●概要は次のとおりです。

  1. 返済金の払込みの猶予:被災の程度に応じて、1~3年間
  2. 払込猶予期間中の金利の引下げ:被災の程度に応じて、0.5~1.5%の金利引下げ(ただし、引下げ後の金利が0%を下回る場合は0.01%までの引下げ) ※フラット35(買取型)の場合は0.5%引き下げた金利
  3. 返済期間の延長:被災の程度に応じて、1~3年

※ 支援の内容は、災害発生前の収入額や災害発生後の収入予定額、自己資金額等を加味した「罹災割合」に応じて決まります。
詳しくは住宅金融支援機構又はお取り扱いの金融機関にご相談ください。
 
 

(2)災害援護資金等の貸付

 

①生活福祉資金制度による貸付(福祉費(住宅補修費))【貸付(融資)】

 
災害により被害を受けた住宅の補修、保全、増築、改築等に必要な経費を貸し付けます。

●なお、大規模災害時には、貸付対象世帯の拡大や、据置期間や償還期間の拡大などの特例措置を実施することがあります。

●このほか、生活福祉資金には、総合支援資金、教育支援資金、不動産担保型生活資金があります。
詳しくは、都道府県社会福祉協議会またはお住まいの地域の市町村社会福祉協議会にご相談ください。
 
 

②母子父子寡婦福祉資金の住宅資金【貸付(融資)】

 
災害により被害を受けた住宅の補修、保全、増築、改築等に必要な経費を貸し付けます。
母子・父子・寡婦世帯が対象です。
 
 

③災害救護資金【貸付(融資)】

 
災害により負傷又は住居、家財の損害を受けた方に対して、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、生活の再建に必要な資金を貸し付けます。
 
 

(3)被災者生活再建支援制度【給付】

 
災害により居住する住宅が全壊するなど、生活基盤に著しい被害を受けた世帯に対して支援金を支給します。
 
 

(4)公営住宅への入居【現物支給・現物貸与】

 
被災者の方は、都道府県、市町村、地方住宅供給公社、民間土地所有者等が整備する特定優良賃貸住宅等に入居することができます。
 
 

(5)特定優良賃貸住宅等への入居【現物支給・現物貸与】

 
被災者の方は、都道府県、市町村、地方住宅供給公社、民間土地所有者等が整備する特定優良賃貸住宅等に入居することができます。
 
 

(6)地域優良賃貸住宅への入居【現物支給・現物貸与】

 
被災者の方は、都道府県、市町村、地方住宅供給公社、民間事業者等が整備する地域優良賃貸住宅に入居することができます。
 
 

(7)住宅の応急修理(災害救助法)【現物支給】

 
●災害救助法に基づく住宅の応急修理は災害により住宅が半壊し、自ら修理する資力のない世帯に対して、被災した住宅の居室、台所、トイレ等日常生活に必要な小限度の部分を応急的に修理します。

●応急修理は、市町村が業者に委託して実施します。

●修理限度額は1世帯あたり57万4千円(平成29年度基準)です。
同じ住宅に2以上の世帯が同居している場合は1世帯とみなされます。
 
 

3.【「り災証明書」について】

 
り災証明書(罹災証明書)とは、災害対策基本法(昭和36年法律第223号)第90条の2の規定に基づき、市町村が住家等の被害等の状況を調査し、被災者へ交付する「災害による被害の程度を証明する書面」であり、各種の被災者支援制度の適用を受ける際に必要とされるものです。

り災証明書により証明される被害程度としては、「住家全壊」、「住家半壊」等があり、「災害の被害認定基準について」(平成13年6月28日府政防第518号内閣府政策統括官(防災担当)通知)等に基づきそれらの判定が行われます。
 

■被害認定基準

 

「住家全壊(全焼・全流出)」

住家がその居住のための基本的機能を喪失したもの、すなわち、住家全部が倒壊、流失、埋没、焼失したもの、又は住家の損壊が甚だしく、補修により元通りに再使用することが困難なもので、具体的には、住家の損壊、焼失もしくは流失した部分の床面積がその住家の延床面積の70%以上に達した程度のもの、又は住家の主要な構成要素の経済的被害を住家全体に占める損害割合で表し、その住家の損害割合が50%以上に達した程度のものとする。
 

「住家半壊 (半焼)」

住家がその居住のための基本的機能の一部を喪失したもの、すなわち、住家の損壊が甚だしいが、補修すれば元通りに再使用できる程度のもので、具体的には、損壊部分がその住家の延床面積の20%以上70%未満のもの、又は住家の主要な構成要素の経済的被害を住家全体に占める損害割合で表し、その住家の損害割合 が20%以上50%未満のものとする。
 

「住家大規模半壊」

「住家半壊」の基準のうち、損壊部分がその住家の延床面積の50%以上70%未満のもの、又は住家の主要な構成要素の経済的被害を住家全体に占める損害割 合で表し、その住家の損害割合が40%以上50%未満のものとする。
詳しくは、各自治体窓口までご相談ください。
 

4.【災害救助法の適用地域について】

「災害救助法」とは、災害直後の応急的な生活の救済などを定めた法律です。
同法が適用されると、市町村が行う避難所の設置や、被災者への支援物資の供給などの費用を国と都道府県が負担します。
(災害救助法の適用状況)
 
内閣府HP
http://www.bousai.go.jp/taisaku/kyuujo/kyuujo_tekiyou.html


以上は、支援制度の一部を抜粋したものです。

詳しくご確認したい方は、リンク先資料をご覧になってください。

また、各種制度の適用には、それぞれ要件がありますので、ご自身に適用できるかどうかは、各自治体窓口までご相談いただくことで、適切なアドバイスなどがもらえるはずです。

被災地の皆様の一日も早い復旧を、心よりお祈り申し上げます。