固定資産税をわかりやすく解説!その仕組みと計算方法

固定資産税

土地や建物を所有していると支払う必要がある固定資産税。

今現在所有している人も、これから土地や建物を購入しようとしている人も、実際にいくらくらいかかるものなのか知っておきたいですよね。

固定資産税は、どのような基準で決められているのでしょうか。
今回は、固定資産税の基礎知識と基本的な計算方法についてご紹介します。
 
 

1.固定資産税とは?

 
固定資産税とは、土地や家屋などの不動産や、事業で使用する設備や機械といった償却資産を所有している場合に課せられる税金のことです。

今回の記事では、主に土地や家屋など不動産に課せられる固定資産税についてご紹介します。

固定資産税は、毎年1月1日に固定資産課税台帳に所有者として登録されている人に課せられる地方税であるため、マンションやアパート、一戸建て家屋に賃貸で住んでいる人は支払う必要はありません。

基本的には、固定資産税は固定資産を評価した上で、その価格をもとに課税標準額を算定、そこに税率を掛けて求めます。次のような計算式になります。

<固定資産税=固定資産税評価額(課税標準)×標準税率1.4%>

これにあわせて、土地や家屋の所在地によっては都市計画税(0.3%)も課税される場合があります。

では、固定資産税算出のもとになる、「固定資産税評価額」とはどのようなものなのでしょうか。
 
 

固定資産税評価額とは?

 
固定資産税評価額は、総務省が定める固定資産評価基準にもとづき、市町村長が価格を決定しています。

土地の場合には、毎年3月末に国土交通省から発表される土地の公示価格や、都道府県が調査する地価の標準価格などを参考にして、これらの7割程度の価格が固定資産税評価額とされます。

家屋の場合には、その家屋を再建築するとした場合にかかる費用と、家屋の劣化(主に経年劣化)を考慮して決定されます。
※おおむね、建築費の5割~7割程度の価格になります。

土地や家屋は価格が変動することもありますので、評価額は3年に一度見直されます。

また、住宅用地のように、課税標準の特例措置が適用される場合や、土地についての税負担の調整措置が適用される場合には課税標準額は価格よりも低く算定されます。
 
 

標準税率

 
固定資産税の標準税率は基本的には1.4%です。
しかし、財政難などにより、地域によってはこれを上回る税率が課せられる場合もあります。

次に、住宅用地と家屋、それぞれの固定資産税について詳しく見てみましょう。
 
 

2.土地の固定資産税について

 
土地 固定資産税
 
土地は宅地や畑など現況の地目ごと(※1)に計算されますが、住宅用地の場合は課税標準の特例があります。
また、新築住宅については、税額軽減特例があります。

そのため軽減措置分の金額を引いたものが、固定資産税として計上される仕組みです。

住宅用地の課税標準の特例には、小規模住宅用地と一般住宅用地の場合で次のようになります。

※1・・・地目とは土地の用途による区分のこと。固定資産税の計算は、登記上の地目に関係なく現況の地目に基づいて行われます。
 
 

小規模住宅用地

 
住宅1戸あたり200㎡までの部分に対する課税標準が、6分の1に軽減されます。
この場合の固定資産税は、次の計算式で算出されます。

<固定資産税=課税標準×1/6×1.4%>
 
 

一般住宅用地

 
小規模住宅用地以外の住宅用地で、住宅一戸あたり200㎡を越え、家屋の床面積の10倍までの部分に対する課税標準が、3分の1に軽減されます。
この場合、固定資産税は次の計算式で算出します。

<固定資産税=課税標準×1/3×1.4%>

次に、家屋の固定資産税についてみてみましょう。
 
 

3.家屋の固定資産税について

 
家屋 固定資産税
 
土地と家屋を所有している場合には、家屋の固定資産税も加算されます。
土地と違って家屋は経年により劣化していきますので、評価額は年を経るにつれて下がっていく傾向があります。

一般的な家屋と新築の場合では、それぞれ次のようになります。
 
 

一般的な家屋の場合

 
家屋の固定資産評価には、評価の時点において対象となる家屋と同一のものをその場所に新築するとした場合に、必要な建築費(再建築費評点)を基準に評価する、「再建築価格方式」が採用されています。

まずは、この再建築にかかる費用を求めた上で、その家屋の建築後の経過年数に応じた減価(経年減点補正率)を考慮してその家屋の評価額を求めます。

具体的には以下の算式のとおりです

【価格(評価額)】=再建築費評点数×経年減点補正率等×評点1点当たりの価額

※評点1点当たりの価格…木造家屋1.05円、非木造家屋1.10円、簡易付属家1.00円

この評価額が固定資産課税台帳に登録され、そのまま課税標準額となります。
例えば、評価額が700万円の場合、一般的な家屋の固定資産税は次の計算式で求めることができます。

700万円×1.4%=98,000円

次に、新築家屋の場合について見てみましょう。
 
 

新築の家屋の場合

 
住宅を新築等した場合で、一定の条件を満たせば、新築後3年間または5年間、120㎡までの部分について、固定資産税の税額が2分の1に軽減されます。

120㎡を超える部分は減額されません。

軽減される年数は、基本的に新たに固定資産税が課税される年度から3年度分で、3階建て以上の耐火・準耐火建築物は5年度分です。

また、長期優良住宅に認定されている場合は、新たに固定資産税が課税される年度から5年度分、3階建て以上の耐火・準耐火建築物は7年度分固定資産税額が2分の1に減額されます。

課税標準評価額が700万円で、上記の用件を満たしている場合、固定資産税は次の計算式で求められます。

700万円×1.4%×1/2=49,000円


ここまで、土地と家屋の固定資産税についてみてきましたが、どちらも課税標準額が僅少の場合は課税されません。
具体的に言えば、土地の場合は課税標準額が30万円、家屋の場合は20万円に満たない場合は固定資産税は課税されません。
 
 

4.固定資産税の支払い時期や方法は?

 
基本的には、固定資産税の支払いは年4回の分割納付が一般的で、各期に納付期限が設けられています。

支払い時期については、各市町村で決定されるため一律ではありません。
例えば、平成30年度の東京都の固定資産税の納税通知書は6月1日に発送され、納付期間と期限は次のとおりです。

【平成30年度東京都の固定資産税納付期間・期限】

・第1期 平成30年6月1日~7月2日(納期限7月2日)
・第2期 平成30年9月1日~10月1日(納期限10月1日)
・第3期 平成30年12月1日~12月27日(納期限12月27日)
・第4期 平成31年2月1日~2月28日(納期限2月28日)

市町村によっては、第1期に限り、1年分を一括で支払うことができる場合もありますので、お住まいの市町村で確認しましょう。

固定資産税の支払い方法は、現金支払い、口座振替、ATMやインターネット支払い(ペイジーPay-easy)、クレジットカード支払いが利用できますが、各市町村によって利用できないものもありますので確認が必要です。
 
 

4.まとめ

 
今回は、土地と家屋の固定資産税についての基礎知識と基本的な計算方法についてご紹介しました。

現在土地や家屋を所有している人には、市町村から固定資産税の納付通知書が届きます。

添付されている課税明細書に、固定資産税算出のもとになる固定資産税評価額が記載されています。

この他にも、役所で固定資産税評価額が記載された固定資産課税台帳を閲覧、あるいは、固定資産評価証明書を取り寄せて確認することも可能です。

これから土地や家屋を購入しようとしている人は、不動産屋に固定資産税はいくらくらいになるのか、減税措置はあるのか等をしっかりと確認すると安心ですね。

なお、住宅ローンを利用して住宅を取得したり増改築した場合には、固定資産税はかかりますが、住宅ローンの年末残高に一定の率をかけた金額について税額控除を受けることができます(住宅ローン控除)。

控除を受けるには一定の条件があり、確定申告をする必要がありますが、所得税、住民税が減税される場合がありますので、あわせて確認しておくと良いですね。