新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金 対象者や支給金額、申請方法をご紹介

新型コロナウイルス感染症の影響で、休業することになったのにも関わらず、休業手当をもらえず生活が苦しくなっている人も少なくありません。

そんな人を対象として、国から支援金(給付金)が支給される制度が、「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」です。

申請については、企業の協力を得る必要はありますが、労働者本人が申請して支援金(給付金)を受け取ることができます。

今回は、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金について、
対象となる労働者や申請手順などについてご紹介します。

1.新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の概要

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金は、新型コロナウイルスの影響で休業した中小企業の労働者のうち、会社から休業期間中の賃金(休業手当)を受け取ることが出来なかった人を対象として、支援金・給付金が支給される制度です。

ただし、支援金・給付金の対象として申請する期間において、雇用保険の基本手当等や育児休業給付、介護休業給付を受給していないことが条件です。

学生アルバイトや、登録型派遣、日雇い派遣労働者の方も、条件を満たせば対象となります。また、日本国内で働く外国人や技能実習生も対象とされています。

<対象となる休業について>
この支援金・給付金制度で対象とされている「休業」は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、本来予定していた就労の日に労働者を休ませることをいいます。
労働者が就労していない日であっても、労働者本人の事情(年次有給休暇、育児休業、介護休業、病気による欠勤等)によって就業していない日は、この制度の「休業」には該当しません。

この制度の対象となる中小企業者の範囲は、次の表のとおりです。


(出典:厚生労働省HP 「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金 支給要領p.3)
次に、支給金額についてみてみましょう。

1-2.新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金で受け取れる金額は?


新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金で支給される金額は、
1日当たり休業前賃金の8割(日額上限 11,000 円)とされています。
この金額に、1ヵ月のうち休業した日数を乗じて算出される金額が支給額です。

支給額の計算式は、次の通りです。

A:休業前の1日当たりの平均賃金
B:休業実績…(各月の日数(30日又は31日)- 就労した又は労働者の事情で休んだ日数)

【 支給額 = A × 0.8 × B 】

※1日当たり支給額( A × 0.8 )の上限は、11,000円です。

次に、算定のもととなる、休業前の賃金や、休業実績について詳しく見ていきましょう。

1-2-1.休業前賃金とは?

給付額の算定対象となる休業前賃金とは、月ごとの給与の総支給額、つまり、税・社会保険料控除前の基本給と残業手当などの諸手当の合計のことを指します(賞与は除く)。

<休業前賃金日額>
休業前賃金の金額は、原則として、過去6か月のうち任意の3か月分の賃金を 90 で除して算定します。

(例)4月 10 日から休業した場合
休業前までの給料が、3月:25 万円、2月:20 万円、1月:26 万円、12 月:24 万円で、 下線の3か月の賃金を任意の賃金として選択。
→(25万+26 万+24 万)÷90 日=8,333 円(休業前賃金日額
※端数処理は小数点以下切り捨て。

以上で算出した休業前賃金日額に、休業した日数(休業実績)を乗じた金額が支給される金額です。

なお、3か月分の賃金の支払がない場合は、2か月分の賃金を 60で除して算定し、2か月分の賃金の支払もない場合は、1か月分の賃金を 30 で除して算定することになります。

1-2-2.休業実績とは?

休業実績(休業した日数)については、1ヵ月間まるまる休業した場合は、月に応じて30日または31日となります。

また、当該休業期間中に就労等(申請の対象となる事業所での就労等に限定)した場合には、就労等日数を当該日数から減じて算出します。

4時間以上の就労等であれば1日、4時間未満の就労等であれば 0.5 日としてカウントされます。 ただし、4時間未満の就労等であっても、所定労働時間が4時間未満の場合に、所定労働時間どおりに就労等している場合は1日としてカウントされます。
例えば、所定労働時間が3時間の場合で、3時間就労等した場合は1日としてカウント。2時間就労等し、1時間休業の場合は 0.5 日としてカウントといったようになります。

また、就労等には、年次有給休暇、育児休業、介護休業、病気による欠勤などの本人の事情による休暇、休業、欠勤も含まれます。

先ほどの例で、支給金額をシミュレーションしてみましょう。

休業期間5月1日~5月31日で全期間休業した場合
休業前賃金日額:8,333円
・1日の支給金額・・・8,333円×0.8=6,666円(小数点以下切り捨て)
・5月1日~5月31日休業した場合の支給額は…
 6,666円×31日=206,646円(支給金額)※端数が生じた場合は小数点以下切り捨て

休業期間5月1日~5月31日で数日就労等している場合
休業前賃金日額:8,333円
・1日の支給金額・・・8,333円×0.8=6,666円(小数点以下切り捨て)
・5 月 1 日~5 月 31 日まで休業で、6 日と 10 日に 7 時間(1日としてカウント)就労し、 19 日に 7時間勤務のところ4時間休業し3時間だけ就労(0.5 日としてカウント)した場合の支給額は…
6,666円×(31日-2.5日)=189,981円(支給金額)※端数が生じた場合は小数点以下切り捨て

以上が、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の支給金額の概要です。
次に、申請手順や必要書類について確認しましょう。

2.新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の申請手順や必要書類は?


新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の申請手続きは、郵送またはオンラインで行うことができます。労働者本人からの申請のほか、事業主を通してまとめて申請することも可能です。

2-1.新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の申請に必要な書類は?

労働者本人が、この休業支援金・給付金を初回に申請する際に必要な書類についてみていきましょう。

<初回申請時に必要な書類>

  1. 支給申請書
  2. 支給要件確認書
  3. 本人確認書類
  4. 口座確認書類
  5. 休業開始前賃金および休業期間中の給与を確認できるもの

1.支給申請書
厚生労働省のHPからダウンロードして使用します。
申請者本人の氏名や住所などの基本情報や、支援金・給付金の振込口座、休業をしている事業所の住所、休業期間と実際の休業日数や休業前6カ月のうち任意の3カ月分の賃金などを記入します。オンライン申請の場合は、WEB上で入力可能です。

2.支給要件確認書
厚生労働省のHPからダウンロードして、労働者と事業主が共同で作成します。
事業主が、当該の労働者を休業させており、休業手当を支払っていないということを証明する書類です。

3.本人確認書類
顔写真ありの書類の場合は、いずれか1種類、顔写真なしの場合はいずれか2種類の写しを提出します。

4.口座確認書類
キャッシュカード・通帳などのコピーなど、振込先の口座を確認できる書類を添付します。
金融機関名、店舗名、口座名義、口座番号が確認できるものが必要です。

5.休業開始前賃金および休業期間中の給与を確認できるもの
給与明細・賃金台帳などのコピーを添付します。
休業前の賃金とは、休業開始前の6か月間の間に支払われた賃金のうち、任意の3ヵ月間分の賃金のことです。

以上の書類を、郵送の場合はまとめて送付します。
オンライン申請の場合は、必要書類をすべてデータ化して申請ページにアップロードします。

2-2.新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の申請締め切りは?

申請期限については、当初は休業期間によって段階的に締め切りが設けられていましたが、9月25日付で以下の通りに変更されました

申請のタイミングは、休業した期間の翌月初日です。例えば、11月に休業した場合の申請開始日は、12月1日です。

3.まとめ

今回は、新型コロナウイルス感染症の影響で休業した中小企業で働く方のうち、休業期間中に休業手当等を受け取ることが出来ない方を対象とした、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金についてご紹介しました。

厚生労働省のHP上には、支援金・給付金についてのQ&Aが公開されています。申請の際には、ご自身の状況があてはまるのかどうかなど、しっかりと確認しましょう。

この記事が参考になれば幸いです。