働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の支給対象や要件、助成金額とは?

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、政府が提案する「新しい生活様式」の中で推奨されているテレワーク。

実際に導入している企業もありますが、費用面でなかなか始められない場合も多いのではないでしょうか。そんな企業のために、テレワーク環境を整えるためにかかる費用の一部を助成してくれるのが、働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)です。

今回は、働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)について、支給対象となる事業主や要件、助成金額等についてご紹介します。

1.働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)とは?


働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)は、労働者のワークライフバランスを考えた働き方を推進するため、在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワークに取り組む中小企業を対象に、その実施に掛かる費用の一部を助成してくれる制度です。
(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコースも用意されていましたが、交付申請締め切り日が5月29日のため、今回の記事では取り扱いません)

昨年度までと比較して、令和2年度の申請では次の点が変更されました。

・支給額の、1人当たりの上限額と1企業あたりの上限額を倍増
・派遣労働者がテレワークを行う場合も対象
・成果目標のうち、「月間平均所定外労働時間数を前年と比較して5時間以上削減する」目標の廃止

今回の記事では、働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の対象となる事業主や要件、支給額について見ていきます。

2-2.働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)対象となる事業主は?


働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の対象となる事業主は以下の通りです。
支給は、1事業主2回までとされています。

1.テレワークを新規で導入する中小企業事業主
※試験的に導入している事業主も対象
2.テレワークを継続して活用する中小企業事業主
※過去にこの助成金を受給した事業主については、対象労働者を2倍に増やしてテレワークに取り組む場合、2回まで受給可能。

この助成金で対象となる中小企業事業主は次の通りです。

次に、支給の対象となる取り組みについてみていきます。

2-3.支給対象となる取り組みとは?

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)で助成を受けようとする場合、テレワークの導入・実施に関して、次のうちのいずれか1つ以上の取り組みを実施する必要があります

なお、派遣労働者も対象となりますが、この場合、その派遣労働者を雇用する派遣元事業主が、その派遣労働者を対象として同時期に同一措置に付いて助成金を受給していないことが条件です。また、少なくとも対象となる労働者の1人は直接雇用する労働者でなくてはなりません。

2-3-1.成果目標

上で挙げた支給対象となる取組の実施においては、次の「成果目標」の達成を目指す必要があります。これらの成果目標の達成状況に応じて、支給額が変わります。

1.評価期間に1回以上、対象労働者全員が、在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワークを実施する。
2.評価期間において、対象労働者が在宅又はサテライトオフィスにおいて、週間平均1回以上テレワークを実施する。

2-3-2.評価期間

評価期間とは、申請者が事業実施計画を作成する際に、事業実施期間(交付決定の日から令和3年2月15日まで)の中で、1か月から6か月の間で任意に設定する期間のことです。
成果目標が達成できたかどうかは、この評価期間の中で判断されます。

2-4.支給額

支給対象となる取り組みの実施にかかった費用のうち、以下の「対象経費」に該当するものについて、成果目標の達成状況に応じて助成を受けることが出来ます

対象経費

謝金、旅費、借損料、会議費、雑役務費、印刷製本費、備品費、機械装置等購入費、委託費  
※契約形態がリース契約、ライセンス契約、サービス利用契約などで、「評価期間」を超える契約の場合は、「評価期間」の間の経費のみが対象となります。

なお、対象経費の範囲は、交付決定日から評価期間の終了までの間に実際に支出したものです。交付決定前にかかった費用は含まれませんので注意しましょう

助成額

対象経費の合計額×補助率

※上限を超える場合は、上限額。上限額とは、「1人当たりの上限額」×対象労働者数
又は、「1企業当たりの上限額」のいずれか低い方の金額のことです。

成果目標の達成状況による助成額は、次の通りです。

例を挙げて支給金額を計算してみましょう。

450万円のテレワーク用機器を導入し、対象労働者が10名の場合は、次のようになります。

〇成果目標が達成できた場合
補助率は3/4ですので、450万円×3/4=337万5千万円となります。
この場合の上限額は、1企業当たりの上限額が適用されますので、300万円となり、助成金額は、300万円です。

〇成果目標が達成できなかった場合
補助率は1/2ですので、450万円×1/2=225万円となります。
この例の場合、対象労働者が10名ですので、1人当たりの上限額と1企業あたりの上限額がともに200万円となり、助成金額は200万円です。

2-5.申請の流れ

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の申請については、「働き方改革推進支援助成金交付申請書」を事業実施計画書などの必要書類とともに、テレワーク相談センターに提出する必要があります。

<申請期限>

交付申請の受付は、令和2年12月1日(火)までです。
なお、助成金については、支給要件を満たせば、原則としてほぼすべての企業が受け取ることが出来ます。ですが、国の予算に制約を受けますので、申請期限より前に打ち切られる可能性もありますので、助成を受けようとする場合は早めに申請する方が良いでしょう。

申請書類に不備等がなければ、後日、厚生労働省から交付決定通知書が送付されます。
交付が決定したら、提出した事業実施計画に基づいて、物品の購入やサービスの契約等を行います。

<支給申請>

申請時に提出した事業実施計画の内容を踏まえて、取り組みを実施します。
事業実施期間が終了後に、テレワーク相談センターに助成金の支給申請書と事業実施結果報告書、経費の証拠書類等を提出します。支給申請の締め切りは、令和3年3月1日です。
審査の結果、支給が認められると、厚生労働省から助成金が支給されます。

まとめ

今回は、働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の支給要件や助成金額、申請の流れについてご紹介しました。

勤務時間や勤務場所に制限されないテレワークは、今後の私たちの生活の在り方を変えていくものです。新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受けて始める場合もあるかもしれませんが、残業時間の削減や、優秀な人材の確保、育児や介護等をしやすくするなど、働く環境を整えるためにも、ぜひ導入を検討したいですね。

今回の記事が参考になれば幸いです。